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ぎゅぎゅっと、ららぽーと沼津

オープンするらしい、オープンするのか? オープンしたってよー!
静岡県でも、どちらかというと、のんびりした人たちが多い(個人的意見)東部エリアに新しいスポットが幕開けして、早数か月が経った。
オープン前は、あんな店が入るらしい、とか、仰天ブランドの目白押しだとか、根拠のない憶測がまことしやかにささやかれていた(個人的感覚)が、ふたをあけてみれば、日中は子連れのファミリー層がおだやかに行きかい、日が暮れれば夜9時まで営業とあって会社帰りの社会人が買い物を楽しむ場所として、しっかりと馴染んでいるようだ。
なかでも、1階の広場に隣接する沼津コートは、地元目線の品がおしゃれな空間に展開されている一角。
高い天井で、余白をじゅうぶんにとり、極シンプルに徹した店内を見て、正直に言えば、おしゃれすぎじゃないのかなー、と思わなくもなくはなかった。自分の立つ足元、大地からたちあがるにおいとか、温度とか、人くささが薄いんじゃないかと、斜めに見てしまう自分がいた。
そんな、へそまがりおばちゃんに構わず、fika+編集長の鈴木は、あいかわらずの剛速球を新年早々、投げ飛ばした。
「店長さんに、お話を聞いてみたい!」
あのですね、鈴木さんよ。お店取材には、事前に企画書を送って先方に打診して、先方のえらーい人のハンコをいただいたり了解を得て、お互いのスケジュール調整をして……。
「あ、店長さんですか? フリーペーパーのfika+といいます! ちょっとだけお時間よろしいでしょうか?」
って、おーい、人の話を聞きなさいな。そんなアポなし取材みたいなこと、できるわけが……。
「ハイ! 大丈夫ですよ!」
ありがとうございますッ! 超〜感謝です! 店長さん、笑顔がすてき!!
「ここで良いですか?」
店長の柴田育美さんが案内してくださったのは、沼津コートの一角にあるテーブル席。なんと、そのテーブル席は、イベントのない時はいわゆるフリースペースとして活用。友達同士おしゃべりはもちろん、食べ物を持ち込んでの飲食も可能。イベント時は、いろいろな形に組み合わせてワークショップなどに活用するのだとか。

「この場所は、ただ物を売るお店ではなく、いろんな人たちが行きかう場所として使ってもらいたいんです。そこからまた新しい何かが生まれるんじゃないかって……。なので私も、販売の店長という肩書ではなく、コミュニケーターと呼ばれています。ここは県内のおもしろい人や物を見つけて発信していく、情報発信基地でもあるんです」
ナルホド! 素晴らしいです!

地元のお気に入りを付箋で書き込めるスペース。さっそくペコ吉も、こっそり書き込んできた。
オープンから4ケ月。今後もいろいろなワークショップなどを仕掛け、チャレンジを続けていきたい、という。
「人と人のつながりで新しい地元の作家さんに出会えたり、作品を知ることもあります。これからも、この場所から地元にスポットライトをあてることができたらと思っているんです。地元のすてきな物や作品などに沼津コートで出会ってもらい、それをきっかけに出かけてもらう。そんなサイクルを生み出していきたいんです」
そう語る柴田さんの笑顔の源は、休日に行く日帰り温泉。お休みも地元の恵みに癒されているんですね!
さらに、fika+を店内に置いていただくことを快諾してくださり、お話を聞いている間に、さっそく飾ってくださるお心遣い。

バックナンバーも一緒に飾ってくださいました!

地元クリエイターによる可愛い雑貨などがいっぱい並ぶ店内を物色中。
沼津コートさん、急な訪問にも関わらず、ご対応いただきまして、ありがとうございました! 今後とも、よろしくお願いいたします!!
ららぽーと沼津に出店したお店の中でもうひとつ目が離せないのは、fika+でもたくさんお世話になっているMANUALgraphさんの店舗。
なにせ急な取材に出向いてしまったのだが、ブランドマネージャーの佐野さんが柔らかい笑顔で対応してくれた。

MANUALgraphは、裾野で半世紀にわたり業務用家具の製造を手掛けるメーカー・フジライトのソファ専門ブランドとして新たに立ちあげられた新ブランド。100%自社工場生産にこだわり、丈夫で長持ち、大量生産品にはないセンスの良さをあわせ持つソファを、できるだけ低価格で、というコンセプトが嬉しい。
これまでも、さまざまなタイプのソファを展開してきたが、最近注目を集めているのが、マンションなどの集合住宅で暮らす人が少なからずいて、限られた空間だけど、自分の好きなソファを置きたいというニーズに対応したコンパクトなソファ「NORTH」。畳一畳よりも小さい必要十分なサイズ感だからこそ、素材の質感とシンプルな美しさが光るソファだ。

Simple is BESTなソファ「NORTH」。 長く使いこみたい。
手に届かない家具ではなく、生活に楽しみをプラスしてくれる存在のよう。
「MANUALgraphというブランドを、まず知ってもらうこと。ららぽーとに出店した理由は、そこに尽きると思います。人それぞれ、ソファに求めるポイントは使い勝手の面とか生地の感じとかいろいろあるので、気軽に店内をのぞいてみてください」と、佐野さん。
ワークショップなども企画しているので、遊びに行く感覚でお店へ出かけてみたい。
……割とまじめなトーンで書いてみたが、取材中も、fika+編集部の落ち着きのなさは健在。あちらのソファ、こちらのソファに次々と座ってみたり、生活全体をコーディネイトするように店内に配されたおしゃれな雑貨を目ざとく見つけては、可愛いだの好きッ!だのと黙っていない。営業のお邪魔になったのではないか、と今さらながら反省しております。お詫びに、鈴木がソファを買わせていただきます(いつか、きっと)。

おしゃれライフにぴったりな雑貨も充実。

ひとまず、fika+近藤が、ブランケットを購入。

MANUALgraphさんの母体であるフジライトが受注したソファは、ららぽーと沼津のスターバックス入口に!
信頼されている証ですよね!
小腹が減ったと騒ぐペコ吉。では、と飲食店エリアを探訪。お夕飯時とあって、どのお店も行列ができはじめている。お腹が減っている時は、何を見ても食べたいばかり。とりあえず、と某お店の入店待ちに登録。店内をウロウロして時間をつぶし、ちょうど良い時間に店に戻って、無事、席に着いた。
なんやかんやあってオーダーした後で、写真と全然違うじゃーんとかなんとか、好き勝手なことをコソコソ話して店を後にし(ひどいぞfika+編集部)、メガネを忘れたペコ吉がお店に戻ると、スタッフの人が忘れん坊将軍のペコ吉のメガネを走って届けてくれたことに感激して、良い店だ!と手のひら返し(わかりやすいぞ、ペコ吉)。
おばちゃん化が止まらないペコ吉に幸あれ。
元号が変わり、年もあらたまりましたが、fika+は、あいかわらず。
大切にしたいこと、伝えたい気持ち、ひとつひとつ、fika+の目線でお伝えできたらいいな、と思っています。
紙面のfika+の配布サイクルは、ちょっとゆっくりになってしまいますが、ただ本になればいい、と流されることなく、自分たちのペースで、自分たちなりに歩いて行けたら。
今回お訪ねしたららぽーと沼津。地元の情報発信基地でもある沼津コートさん、ソファのある素敵な暮らしを実現させてくれそうなMANUALgraphさん。どちらも、しっかり地に足をつけて、自分たちの思いの輪郭をちゃんとわかっている、そんな気がしました。
令和2年。今年もfika+をよろしくお願いいたします!

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