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梅を干す

【梅を干す】
まだ蝉がなく9月。
前回漬けた梅を干す かずこさんのお家におじゃましました。
前回の工程のあと、ご実家でできたシソを使うため、8月入ってすぐにシソを収穫しに行ったそうです。
シソも入れて漬けておいた樽の中から丁寧にひとつひとつ梅を取り出してザルの上に並べていきます。

かずこさんとむすめさんが一緒に作業しているのを見ながら、こんなふうに親子で四季折々の食を作っていくことの贅沢さを感じていました。
むすめさんは、梅と一緒に入っているシソが好きみたいで、
途中途中にでてくるシソを両手でギュッとしぼって脇に寄せていきます。
そしてその中からシソを一口!
「にがい!」
漬けたてのシソは旨味はまだなく、にがいだけ。
何年か前につけた梅のシソは美味しくなっているので、きっと漬けたてのシソも美味しいと思ったのでしょう。
一緒に作るということは、食べごろも、旨味もだんだんと日々の体験となっていく。
なんでも「自分で作ってみる」って大切ですね。

時折、かずこさんとわたしとで話をしながら作業が続いていくのですが、
「梅干しがザルに並んだところってかわいいんだよね」とかずこさん。

本当にかわいい!
このかわいいという表現はきっと女子にしかわからないでしょう。
梅干しがただならんでいるだけが、かわいい?!と男性諸君は思うはず(笑)
「ザルも年々梅の色が染みついてきて、育てている感があるんだよね」とか、
「今年はもうひとつザルを買わないと足りないかも」とか、
そんな話をしながら、梅干し干しの作業は終わり。

『かずこ飯』
取材に行く前に、かずこさんから
「お昼ご飯の予定なかったら、おむずびつくるからよかったら食べてってね」
とメールをもらっていたすずき。
家族3人のお昼ご飯にまぜてもらいました。
かずこさんが、むすめさんに「おむすびと、ごはんを茶碗によそるだけとどっちがいい?」と聞くと、
「ごはん!」と返事がかえってきて、ごはんに決定!

学校の給食当番の話をしながらご飯をよそっていきます。

かずこさんが、
「こうやってしゃもじを持つとよそりやすいよ」
をおしえてあげています。

何年か前につけた梅干しを、丁寧に小皿に盛っていきます。

本日のかずこ飯!
・ごはん
・お味噌汁(油揚げ、大根、しめじ) お味噌は手作り
・鮭
・梅干し
・キュウリの漬け物(自家製)
・自家製シソジュース

ご飯を食べながらいろいろお話を。
かずこさん、旦那さんのことを「いけやくん」と呼ぶそうです。
お付き合いしている時から、結婚した今でも。
なんだかよいですね。
「まいちゃんは、どの季節が好き?わたしは秋と春が好きなんだ。でも秋の方が好き」とかずこさん。
「わたしも秋が好き」と伝える。
「何にもなくても気持ちが沈んでもいいみたいな感覚なところがいいよね」
「そうそう!なんか、思いっきり物思いにふけることとかもできちゃったりね」
わかるわかる!と話しながら、季節の話、これからやっていきたいことなどの話をしてくれました。
梅干し干しは、天気がよければ4〜5日干して、そのあとはビン漬めで終了!
今年の梅もおいしくできますように。
【かずこの台所しごと】
Profile
池谷佳寿子さん
旦那さんと、小学生の娘さんとの3人暮らし。
台所に立つのが好き。
疲れている時ほど何かを作りたい。
季節の手しごとは娘さんと一緒に。
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